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2014/12/30

-リスクマーチャンダイジングの目的-その(7)-/森 浩康

◎サービス、品質と効率を両立していくためには ◎

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競合店との激しい競争に打ち勝っていく為には、より良いサービス、より良い品質を実現
しつつ、効率も上げていかなきゃくちゃいけません。
そのためにはどうすればいいのでしょうか。
そのためには仕組みを改善しつつ、やり方も変えていかなければなりません。
現状のやり方にとらわれずに、中身を吟味しながら、サービスレベルを落とさないような
効率の良い方法はどうあるべきかということを常に考えていく必要があります。
その積み重ねこそが大事になってきます。

1つの例として、人時管理を進める為の手法に、LSPがあります。
レイバー・スケジューリング・プログラムといわれるもので、人と作業を計画化していく
為の手順です。

LSPにはいくつかのステップがあります。
まず作業を明確にするために作業の単品管理を行ないます。
更にその作業を固定作業と変動作業に分けていきます。
変動作業とは客数や商品の入荷量によって変わってくる作業です。
それに人を割りつけていきます。
これはアメリカから伝わってきた手法ですが、1番大事なことは作業のムリ、ムダ、ムラ
を省いていくことです。

「そんなこと常識で昔からやっているよ」という声が聞こえてきそうですが、大概の場合
アバウトでの抽象的な表現の中でやっている例が多く見受けられます。
それをデータに基づき、時間帯ごとの作業にムリがないか、ムダがないか、ムラがないか
具体的に見ていくのです。

1年間をグラフに取り、月別にこれを分けていきます。
売上のピークは12月になります。
売上に合わせて、仕事量が増えたら、人もこれに合わせる必要があります。
ところが、そうはならない場合が多い。

売上が少なければ仕事も少ないにもかかわらず要員が多ければムダが生じます。
売上が高ければ仕事も多いのに要員が少なければ、ムリが出ます。
それらを時間帯毎に、どこにムダがあり、どこにムリがあるのかということを、データで
解析しながら、要員の配置計画を作っていく必要があります。
12月は特に忙しい。だから人を増やす。
じゃあ暇な2月は人が減っているのか。
殆どコントロールされていないのが現状です。

今、パートさんの稼働率が非常に高くなり、逆に問題になっていることがあります。
残業代がどんどん増えているのです。
特に1月の残業代が増えている。
1月は仕事が少ないはずだから残業代は増えるはずがないのに…。

ところがパートさんは、年間103万円の収入分岐点でコントロールしている人が多い。
103万円を超えると、ご主人の配偶者控除から外されますから、それ以上、少し稼いだ
としても家計トータルでは余り増えない。
だから103万にこだわる人が多いのです。

パートさんは大概、週休2日で働いています。
暇な時も忙しい時も週休2日で決められた時間で働いている。
でも年間収入が103万を超えたらまずいから、12月の一番忙しい年末になると要員が
足りなくなる。
それじゃあ店も困るから、103万をオーバーした分については来月の残業代に回すから
何とか出てきてくれ、ということになる。
結局、残業代だけが全部1月のツケになって膨らんでいくのです。

-リスクマーチャンダイジングの目的-その(8)ー  に続く。