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2014/12/02

-リスクマーチャンダイジングの目的-その(5)-/森 浩康

◎人件費をコントロールするには ◎

経費の中でも一番重要なのが人件費です。
どうして人件費が一番重要かというと、経費に占める人件費の割合が一番多いからです。


小売業では荒利に対する労働分配率が平均で47~48%といわれています。
もし皆さんの会社の労働分配率が50%を超えているとしたら、ちょっと危険信号です。

人件費というものは何もせず放置しておいたら、従業員の平均年齢はドンドン上がって
いくわけですから、青天井に上がっていきます。
常に意識をして管理していく必要があるわけです。
そうした管理を日々の運用の中でいかに実施していくかが、ローコストオペレーションにつながっていくわけです。
だからこそ人件費が一番重要ということなのです。

人件費をコントロールするということはどういうことなのでしょうか。
人件費の中身には何があるのでしょうか。
最初に思いつくのは毎月の給料、そしてもう1つは賞与だと思います。
その他にも福利厚生費や採用教育費などがあります。
しかし会社が払っている人件費はそれだけじゃありません。
退職積立金も払っていますし厚生年金や労働保険なども一部負担しているわけです。
このように人件費は非常に大きな金額になります。
給料を下げたらいいのか、賞与や福利厚生費を、あるいは退職金を下げたらいいのか。
全て上げていかなくちゃいけない要素ばかりです。

そこで考え方をちょっと変える必要があります。
「人件費=総労働時間×1人時単価」と考えます。
平均日販「●百万」の店だとしたら、その店は延べ何時間で運営が出来るのか。
1時間当たり、その人に対していくら給料を払っているのか。
つまり、人件費をコントロールしたいと考えた場合、方法は2つしかありません。
総労働時間を減らすか、1時間当たりの単価を減らすか、いずれかしかないわけです。
このようにして人件費を時間でコントロールしていくことが「人時管理」なのです。

「人時管理」=「人時生産性」と理解されている方が多いと思いますが、「人時生産性」を
上げるということだけが人時管理ではないのです。
1人当たり年間売上高「●千万円」、1人当たり年間荒利益高「●千万円」というのは一人当たりの管理であって、あくまでもそれは1つの指標に過ぎません。

小売業だからこそ人時管理をする必要があるのです。
製造業はどうかというと作業がある程度平準化されています。
では小売業はどうかというと、お客様の動静によって作業内容が左右されますから中々
平準化は難しい。

お客様が来られる時間帯は日によって時間によって違います。
従業員がたくさんいる時にたくさん来てくれるとは限りません。
お客様の流れに沿って仕事を進めていくことが重要になってきます。
つまり、時間管理をしていくということは当然、生産性も1人当たりの管理から、時間で
管理していく必要が出てきます。
だからこそ人時管理が必要になってくるのです。

-リスクマーチャンダイジングの目的-その(6)ー  に続く。