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2014/10/21

-リスクマーチャンダイジングの目的-その(3)/森 浩康

◎「原価」を引き下げるためには◎

ローコスト経営を実現するためには、原価を引き下げ、かつ経費を引き下げていくという相反するミッションを同時進行で進めていかなくてはいけません。
そのなかでも原価を引き下げるためにはどうすればいいのか。

昔だったら商品部のバイヤーや売場の担当者が、ベンダーさんやメーカーさんを、本部や店に呼びつけて、「もう少し安くならないのか!」と大声で威嚇したり、机をたたきながら原価交渉を行なったものです。
今だったら、まさに「パワハラ」そのものですね。

しかし、そういった原始的な方法では、もう原価は引き下げられません。
ベンダーさんもメーカーさんも今まさにギリギリのところで商売をしているからです。

原価を引き下げるための方法、それは何か?
それにはリスクマーチャンダイジングしかありません。
小売業自身がリスクをもってマーチャンダイジングを行なう。

これまでは、リスクはどちらかというとベンダーさんやメーカーさんが持っていました。そのリスクを小売業自身が責任を持って負担していかない限り、原価は引き下がりません。

そのリスクとは具体的に何なのでしょうか?
返品を受け付けてくれるベンダーさんやメーカーさんは、良い取引先様。
棚卸の応援や店舗改装時の応援に来てくれるベンダーさんやメーカーさんは良い取引先様。
EDI発注等のデータ処理料金やリベートに至るまで、小売業側からは取引先様に対してあの手この手で、あらゆる負担を強いています。

しかし、それらはすべて商品の原価に反映されているのです。
ベンダーさんもメーカーさんも、リスクを持つということは、すなわち商品の原価に反映されているということです。
ですから原価を引き下げようとするためには、小売業側で、リスクを持つ必要があります。

特に百貨店業界では返品主義が横行しているようです。
百貨店業界には買取り主義が発達してこなかったので特に難しいようです。
返品が出来るということは管理が非常に楽です。
売れ残ったら返品すればいいんですから、こんな楽なことはありません。

いざ返品をやめ全品を買取ると決めると、担当者の商品を見る目が変わってきます。
売り切らなくちゃいけないわけですから商品をしっかり見るようになります。
ただ突然、唐突に、返品をやめようとしても、買取り主義のマネジメントがしっかり構築出来ていないと間違いなく失敗します。
やはりPOSデータできっちりと単品分析を行なって

「この商品は年間契約をして原価を引き下げていく」
「この商品は月間納品予定数量を決めて」
「この商品は週間発注で生産数量をコントロールして」

そういったリスクを持った計画的なマーチャンダイジングが必要になってきます。




次回は、ちょっとコーヒーブレイク。

-コーヒーブレイクー  に続く。