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2014/10/07

-リスクマーチャンダイジングの目的-その(2)/森 浩康

◎「良い商品をより安く」を実現するためには◎

「良い商品をより安く」というのは我々小売業にとっては基本中の基本だと思います。
この基本を確実に実行出来ている小売業はどの時代においても常に強くてブレません。

より高品質で、安全安心で美味しい商品を、最高のサービス、CS(顧客満足)で、出来るだけリーズナブルな価格でお客様に提供することを常に考えていくことが大切です。

しかし、品質をグレードアップし、より良いホスピタリティで商品を提供しようとすると、それが全部価格に転嫁されてしまい、いつの間にか価格はどんどん上がってしまいます。

ではどうすればいいのでしょうか。

そのためにはローコストでの経営が必要になります。
ここでつい勘違いし易いことは単純な人件費のカットやリストラではないということです。
ローコスト経営というと「縮小均衡」や「リストラ」といったネガティブな言葉がすぐに頭に浮かんできて

「売上がダウンした」
「荒利益が芳しくない」
「それを解消するためには人件費を減らさなくちゃ」

これが悪循環に陥っていき

「売場のサービスレベルが落ちていく」
「売場に魅力的な商品がない、欠品だらけ」
「商品はバックヤードにはあるけれど、それを補充する人がいない」
というようなことが起こってきます。

競合店との競争力も弱くなり、転げるようにどんどん売上が落ちていきます。
売上が落ちると荒利で稼ごうと思うから、更に値入率は高くなり、必要な経費や販促費は絞っていかなければならなくなってしまいます。

本当のロ-コスト経営とはそうではないんです。
業績が芳しくないからローコスト経営を行なうのではなくて、むしろ業績が良い時にこそお客様のために、良い商品をより安く提供するにはどうすればいいのかを突き詰めていく。売上には、必ずそこに原価が発生します。

売上から原価を引いたものが荒利益です。
この荒利益を増やしていくためには、原価を引き下げるということが大切になってきます。
そして稼いだ荒利益の一部が経費になります。
経費で一番大きなものには人件費がありますし、その他諸々の経費が発生します。
そして荒利益から経費を差し引いた残りが営業利益になるわけです。

営業利益を残し、黒字が出る企業体質にしていくためには2つの方法しかありません。
荒利益を上げるか、経費を引き下げるか、という方法です。

ローコスト経営というと、どうしてもコスト=経費という考え方になってしまいますが、一番大きなコストは経費ではありません。
それは何でしょうか。

「商品の原価」

これが一番大きなコストです。
損益分岐点を引き下げようと考えた場合、一番効果的なのは商品原価を引き下げるということなのです。
それをいかに行っていくかということがポイントになります。

-リスクマーチャンダイジングの目的-その(3)  に続く。